注)記事の日付は太陰暦を用いております

2010年05月29日

旺盛なり

卯月十六日 曇り時々晴れ

 このところの少々どんよりとした空に少しだけ甘えて畑を離れてしまうと、草達の勢いの強さに圧倒させられることが多い。野菜達の成長もそれなりでもあるのだが、やはり雑草の旺盛さにはどうにもこうにもまだまだ負けている。それはこの手でいかようにも調整できるような気もし、その手加減をどの程度まですればよいのかを、やはり行きつ戻りつしながら見守る毎日。


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 ジャガイモが、ようやく本調子に向かって背丈を伸ばし始めた。覆い被さらんとするセイタカアワダチソウや、刈っても刈っても下から生えてくるチガヤを、イモに気持ちよく育ってもらえるように鎌を入れてスペースを作ってやる。ぐっと視界が開けて、かつ孤独になり過ぎないように、ジャガイモの株を畑に存在させる。少しずつ、大胆に、ぐぐっと育ってくれますように。俺も気をかけてるからな、と、足りないなりにその思いが届くように。


 隣の畑では、空豆、イチゴが採れどきを迎えている。作業の合間の収穫が、たまらなく美味しい。ご注文は雑草屋本舗にて。お気軽にどうぞ。
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2010年03月12日

セットアップ

睦月廿七日 晴れ


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 ジャガイモの種芋を包丁でカットし、一日から二日ほど陽に当て切り口を乾かす。頃合い良く切り口が乾けば、もういつでも植え時である。カットしてすぐ植えたい場合は、火鉢で燃やした草木灰を、消毒のために切り口につけて植えればよい。
 
 自然農を始めてから、幾つめかの啓蟄(今年は3月6日から)の春。虫に負けじとムズムズしだすのは、やはりこのジャガイモの植え付けをスタートしてからであろう。前年までに幾度も経験していても、種芋は何グラムに切るのだったかを忘れ、植え付けは何センチ間隔だったかを忘れ、植える前日の直前の直前まで畑の作付場所を思案し、ようやく、切り口が乾いて萎みかけた種芋の最初の一個を土に埋める。一個植え、二個植え、十個植えたあたりで、埋め方はこれで良かっただろうかと悩み、十一個めから少し植え方を変えたりもし、二十個あたりからは土との相性もようやく合いだし、スピードは増し、迷いが減り、イモは着実に自然農の畑へ忍び込む。

 ジャガイモは無機質な物質ではなく、どこかで(そのほとんどが道産子たちであるが)たしかに育てられた、その結果の継承である。昨年のその命の成果が、冬を越えて今こうしてついに次のスタートラインに立つ。たまたまの縁で我が家に届き、何の因果か、微生物あふるる、雑草あふるる、自然農の畑に植えられたのだ。また、種芋の外側も決して無機質な土ではない。ジャガイモはただの土の中で養分を吸って成長するというのではなく、土に埋めいれた瞬間にその先住者(微生物、雑草、虫)たちが雑多に棲みかう長屋へ新参者として招かれ、ともに生き、育ち、ジャガイモとして全うしようと共同生活(競争生活かもね)を始めるのだ。今日の昼に植えた百個のイモは、それぞれにその植え箇所の住民たちと顔をあわせ、順応し、この夜を迎えているのだ。・・・と半ばメルヘン、半ば本気にそう思っている。
 
 
 ジャガイモの植え付けが始まれば、休むひまなく、春野菜夏野菜の種播きが一斉に時期を迎え始める。文字通り、今年の農作業の、狼煙が上がる。ここ数日、新しき夜を迎えているのはジャガイモ達だけではない。否が応にも新しきシーズンを迎え、気持ちも、体も、脳内も、全てセットアップして、ジャガイモに負けずに新しい環境、季節へ順応していく。我も。
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2009年10月08日

一過にて

葉月廿日【寒露】 台風のち晴れ 

 ビョウビョウギシギシと夜じゅう吹き荒れた豪雨が走りぬけた朝をしばらく待機し、時折の眩しい残夏の陽射しと暴風がミックスジュースのごとく混ざり合った昼。幾ばくかのワクワクと少々の心配を胸に田畑に歩いた。まるで印象派の名画のごとき、黒雲が駆ける空、湿気に映える筑波山、風に撫でられる秋野原に囲まれた中、前夜の緊迫感にも勝るとも劣らぬ台風一過の寂寥感がなんとも心地良い。

 農園には特段の被害はなし。田んぼでは、なみなみに溢れた雨水と千切れたキラキラテープと突っ伏した案山子を確認。畑では、背丈を伸ばしていた緑肥用のネマコロリが、筑波山に向かって最敬礼を尽くしていた。


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 昨晩来の南風を偲びつつ、倒れそうで倒れない、植物の意地を垣間見た気がした。この敬礼を眺め降ろし賜う筑波山の山神様、今年の筑波颪を少し手加減してくれると嬉しいのですが。


【寒露】…陰寒の気に合って、露むすび凝らんとすれば也(暦便覧)
     ★雑草屋的季節分布★ 夏:秋=3:7

     寒露とは、晩夏から初秋にかけて野草に宿る冷たい露のこと。
     五穀の収穫もたけなわで、農家では再び、ことのほか繁忙を極める。
     山野には晩秋の色彩が色濃く、はぜの木の紅葉が美しい。
     朝晩は肌にそぞろ寒気を感じ始めるようになる。
     雁などの冬鳥が渡って来、菊が咲き始め、こおろぎが鳴きやむ。   
     ※読み:カンロ
     <参考:【室礼】和のこよみ & こよみのページ
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2009年09月04日

ああ

文月十六日 曇り

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 稲、命(い)の根(ね)の花が、ちらり、はらり、そのうちにまもなく、ぶわり、と咲く。小生の、迷いを置き去りにして、もしくはピタリと沿うように。

 今どこにいるのか。そしてどこに向かうのか。川は流れ、その中で泳ぐのみ。周りに何があるかばかり考え、それにつかまって浮かび上がることばかりを考えて、かえって浮かばぬことに気づかされる。浮かび、泳ぐためには、衣服を脱ぎ去った己の体重と体力と精神と、そしてなにより、今どんな流れで深さであるか、あとは風と空と水にまかせる自身の在り方でしかない。

 自然農を隣に置いて暮らすことや良し。その他に自分を縛るものを削ぎ落とし、纏わり付かせず、何にもとらわれるな。畑に野菜の育たぬことは、故あって故なし。待つ身と、追い求める身と、その己の全てが畑に、ただそのうちに現われるのであり、どちらでもよく、だからこそ自然農に惹かれているのではないか。言葉に、体面に、体裁に、脅かされるのはやめよう。ただ好きで、面白くて、あきることがないのだから。

 「自分を一番自由にしてくれる束縛とは何か? それを大事に思う心を育てよう」

 小林よしのり氏が著書で述べた上の言葉とは、少々文脈は異なるのだが、今の自分が立つこの時と所に、その何かは既に手にしている。まずはそれを大事に思い、それに拠って立ち、生き、そして、それが故に、自然農を隣に置いて暮らすことの喜びを知る。

 明日は満月。そしてまた欠ける。すべては波のごとく。行きて戻りて、また元のままにあらず。自分はいかようにもなれるし、いかようにもならずともよい。そのときどきに立っている、自分を一番自由にしてくれる束縛を愛し、偽らず、あるがままに。

 成功とか、失敗とか、自分こそが、一番とらわれているのだ。何を着飾ろうとしていたのか。羨ましさも認め、妬みも認め、卑屈さも認め、弱さも認め、そして、喜びも認め、優越感も認め、満足も認め、そして今の自分を生きよう。



 ああ、時には言葉をも放り投げて。畑に溺れよう。
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2009年04月30日

しもじも

如月五日 晴れ

 一日前の天皇誕生日の朝。霜、降臨。この時期、この地方ではなかなかに遅い頃の降霜。つくばに戻って久しぶりに対面したら、みんながしおれていた。

 そんなこんなでしばし悲鳴が飛びあっていた休日のつくし農園。霜についていろいろ考えてみました。
 ⇒つくし農園Blog参照


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霜枯れしたジャガの芽


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なんとか無事なジャガの芽



 凹みつつ、楽しみつつ、受け入れながら。レッツ自然農。YES。
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2009年04月22日

しばし

弥生廿七日 晴れ


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 三日前から暦は「穀雨」。晴れが続いては雨を待ち、そのひと雨ごとに草達がぐんと空を見上げる。この時期一番好きな風景が、この、ジャガイモの地割り。力強く、土をかき分けてようやく到達した空気をモグモグと味わっているような、濃緑色の生命力。種播きに追われて脳みそがパンクしそうになるこの頃、その毎日増え続ける発芽をみては安心させられる。


 毎日を田畑に費やすべくこの時期に、しばし姿をくらますことにした。原点と、気分転換と、休息と、再会と、見聞をごちゃ混ぜに予定して、ちょっくら旅にでます。ごめん、お前ら。GWにはたっぷり面倒みるからよ。

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【穀雨】…春雨降りて百穀を生化すれば也(暦便覧)
     ★雑草屋的季節分布★ 冬:春=1:9

     穀雨とは、百穀を潤す春雨をいう。
     この頃は春雨のけむるがごとく降る日が多くなり、田畑を潤して
     穀物などの種子の生長を助けるので、種まきの好期をもたらす。
     雨が長引けば菜種梅雨となる。
     ※読み:コクウ
     <参考:【室礼】和のこよみ & こよみのページ
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2009年03月07日

如月十一日 晴れ 時々 強い風

 おとといの晴天、昨日の土砂降り、雨雲明けの今日の春疾風(はるはやて)。ぼうぼうに吹き荒れる午前をさっと耐えて、昼からは凪ぎ、啓蟄の虫のごとく(笑)集まりしプレーヤーの皆さんと畑作業に連なる。

 少しスタートダッシュに出遅れたジャガイモも春分までは植えつけ終えるべく、種芋を切り陽に当てて日光浴。ジャガイモは芽出しとして数日間日光浴させる他、切り口を乾燥させて病虫害を防ぐ知恵ですな。ぽかぽかに並ぶイモはかわいいね。

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 それぞれの畝に挑むプレーヤーさんも試行錯誤が楽しそうで吉、そんな土曜の風景でした。
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2009年03月03日

時節よし

如月七日 曇りのち雪

 夕方からの雪の予報を仕入れて、朝から畑に出た。雪の気配はまだ遠いものの、空気がシンと冷えている。日々是野良仕事ではあるのだが、締め切りがある仕事ははかどるもので、雪の降らぬ内にと手足に力が入る。畑を拡げたために今年の春も畝作り作業に追われているのだが季節は待ってくれない。暦を見ればもう啓蟄も間近にせまり、まだ初種播きも済ませておらぬ自分の作付け手帳に焦りを覚えはじめてきた。畝作りと種播きとで振り子が揺れながら、1時間おきにどちらも進めることにした。

 今年の種始めは、2月播きの雄、レタスからスタート。表土の草を除き、土を出し、種を降ろし、土をかけ、鍬の背で押さえ、草を被せる。四ヶ月ほどぶりの、懐かしき手順。なまくらの体の筋肉が、少しずつ作業を思い出してくる。この、うずきの快感はもうしばらく続きそうな気がする。

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播種前に草をどけて種を播き        土をかけて抑えてその後に草を



 途中、種の補充にホームセンターへ出ると、葱の苗を目にしてしまい予定にはなかった葱も植えることにして急遽買うことにした。作付け手帳を書き替えなければならないこの予定変更がまた、何故か楽しくてたまらないのだ。



 この2月は概して暖かかった記憶がある。暖かい2月に種播きの気持ちは誘惑されていたのだが、感覚的に一度寒波が戻る気がしていた。発芽してからの降雪と冷気はできれば避けたかったのもあり、結果としてこの週の寒の予報を聞くことになった。悪くないんじゃないのかね、この今年の漠然の勘の虫は。この寒さは来週までは続くまいから、そろそろジャガイモの準備をはじめるとしよう。厳密なものは何もなく、正解もなく、大失敗もない、そんな栽培が自分には向いているのだと思う。自然農はそのスピードにあっているのだと思う。

 夕方、結局は雪は日暮れまで待ってくれていて、嬉しい誤算で張り切った作業はなかなかの進度を見せた。夜は雪、明日は作業は休みかな。確定申告できますね。農園Blogもまとめられますね。こういうタイミング、今年はうまくこなしていけるだろうか。さて。


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〜松、梅、夜の雪〜       
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2009年01月23日

黄色き

師走二十八日 晴れ

 珍しく筑波山に雲がかぶり、思いがけずずいぶんと暖かい昼、畑を歩くとその暖気に答えるように黄色き顔が一輪。枯草を掻き分けるようにむっくりと、寒気に襲われぬように低く低く。



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 三日前より大寒に入り、いよいよ、産みいずる季へ。



【大寒】…冷ゆることの至りて甚だしきときなれば也(暦便覧)
      ★雑草屋的季節分布★ 秋:冬=1:9

     ますます極寒の辛苦にさいなまれ、寒さの絶頂期である。
     一年で最も寒い季節で、各地で一年の最低気温が記録される。
     沢は凍りついているが蕗の花が咲き始め、
     鶏が卵をかえし始め、春はもうすぐ間近に迫っている。
     ※読み:ダイカン
     <参考:【室礼】和のこよみ
 
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2008年12月25日

聖夜はともかく

霜月二十八日 晴れ


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 新暦の12月25日。冬至の3日後(今年は冬至が21日だったために4日後ですが)であり、太陽の高度が最も低くなってから、緩やかに高度の上昇を確認できる頃。クリスマスも、もともとは太陽高度の復活を祝う古代行事と神話と宗教がトロトロに溶けたミックススープのような行事である。

 気温の上昇はもう少し後の立春を待つことにして、キリストが生誕したとされる話はともかく、お日様の時間が少しずつ回復し始めた畑の様子をお届け。



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キャベツ  &  スイスチャード

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エンドウ豆  &  空豆

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ダイコン  &  ハクサイ

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長ネギ  &  ルッコラ

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ニンジン  &  ライ麦



 洋の東西問わず、冬至の周辺にはお日様を祝う慣わしが行われてきた。そんな人々の昔からの知恵と感謝の念を、クリスマスの喧騒の後に思い起こして畑に立つのもまた一興。




クリスマスとは
 …クリスマスと太陽信仰について、大いに参考になる。
  真贋嘘実が錯乱するクリスマスの起源などが比較的冷静かつ丁寧にまとめられている良記事の一つ。 

  記事は「クリスマスと茶の湯」という冒険的試み(笑)がなされているHPの中の一項から。
  こちらの冒険的HPは「茶の湯の楽しみ」というHPのリンク集に掲載されている。
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2008年11月06日

冬立つ前の

神無月九日 晴れ

 引越1年目で苦労した畑に、もうすぐ冬が生まれようとしている。立冬を明日に控えた、自然農の畑の点景を六点ほど。



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 <大豆>

 枝豆として栽培しながら、収穫もれした株をそのまま残して大豆への実りを待つ。霜が降りるか降りないかのこの季節、緑の莢が一斉に枯れ茶色へ変化し、柔らかい豆は日に日に固く締まっていく。莢が弾けて豆が落ちてしまわない内に刈り取り、干して大豆として、そして翌年の種として、冬を共に過ごす。冬作業のひとつ、味噌作りには、この大豆が主役へと踊り出る。


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 <タマネギ>

 初秋に球根植えしたタマネギが、枯れ草をかき分けて葉を伸ばしてきた。自然農の野菜の成長は、実にゆるやか。肥料を前提にした慣行農や有機農を想定した説明書には、早ければ晩秋から初春にかけて収穫できるとあったが、概ね自然農の畑では春から夏にかけて育って、ようやく丸まるとした姿がお目にかかれる。これから生命豊かな畑に育っていけば、もう少し早く育つのかもしれないが、今はその速度が、この畑での自然なスピード。
 

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 <ルッコラ>

 スーパーで買い求める野菜と自然農で育った野菜の違いが如実に現われる点に、その野菜の「香り」を挙げられるのだとしたら、香味野菜のルッコラはまさしくその代表格。今年の畑と比較的相性がよく(もしくは単に生命力が強いのかもしれないが)、折々に鮮烈なる香りを楽しませてくれた。友人のパン屋さんやカフェでもしばしば使っていただく度に、その存在感の評価が高く、なんとなく嬉しくなるので季節を問わずこれからも育てていきたい野菜のひとつ。よろしく。


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 <空豆>

 10日ほど前に播種した空豆が、今日の暖かさに反応してようやく土から顔をのぞかせた。冬越し野菜の代表格である空豆。秋に発芽して冬が本番を迎える前までに少しずつ成長しながら根を伸ばし、寒さに一度歩みを止めて雌伏して、春の息吹にあわせてまた活動を始める。雪に埋もれる空豆の苗を眺めて、初夏の空豆を思い浮かべるのことも、いつの間にか冬の作業の風物詩となってきた。


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 <チンゲン菜>

 夏に収穫してそのままにしていたチンゲン菜の畝を歩くと、枯れた雑草の中にひっそりと生き残るチンゲン菜の株を見つけた。栽培して収穫した後は耕運機で土を混ぜ耕す従来の農ではまずお目にかかることはないが、耕さない自然農の畑ではしばしばこうした野菜達の「その後」の姿に出会うことも少なくない。外の葉を落としながら成長していくために、タワーのように株下に茎をそびえ立たせるチンゲン菜の立ち様は、何か神々しくも見えてくる。


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 <マリーゴールド>

 線虫抑制のコンパニオンプランツとして、畑にばら蒔きしていたマリーゴールド。畑の営み自体が不十分であったために本命野菜の成育が思わしくなく、抑制効果の判断は翌年移行に持ち越しとなった。種も強く迷惑雑草として根付くことも多いとの話も聞くが、雑草と共存する自然農でどこまで上手に利用できるか。一斉開花の花畑が広がって、また来年の種に繋がっていく。畑を歩いて体が触れるたびに満ちるその芳香は独特かつ強烈であり、彼らの力強さを物語っているかのよう。



 それではおやすみなさい。
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2008年06月05日

わからずじまい

皐月二日 曇り時々霧雨

 ジャガイモが、黄色く枯れる。病気、ウィルス、害虫、なかなか原因がわからずに、結局対策はとれずに枯れ広がるのを見送ることになってしまっている。手元で調べただけであるが、結局はわからずじまいで複数の心当たりに突き当たるのみ。


あるサイトの情報をそのまま引用してみて考えてみたい。

=================================================
葉が黄色くなっている場合には、

1.虫でやられた
2.病気(根腐れを含む)でやられた
3.収穫期
のいずれかです。すぐに掘ってみて土の中の状態を見てください。虫がいたら虫ごと掘り出して焼却。根腐れならば排水を。収穫期ならば収穫します。
種芋が腐るのが植えつけ1−2ヶ月語ですのでこちらも注意してください。根の成長が不充分な場合には.種芋が腐ると同時に木も枯れます。
いずれにしても今後の成長は見込めません。
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また、
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ジャガイモの病気で厄介なのは「うどん粉」「軟腐(なんぷ)病」「疫病」で、いずれも葉っぱが黄色ではなく白か黒になります。
黄色くなるのは「センチュウ」や「夜盗(ヨトウ)虫」がイモや根・茎に喰らいついている時です。
=================================================

ともある。

 さて、小生の畑の様子ではどれであろうか。茶色い斑点と、黄色く枯れる症状がまずはキタアカリから広がり、今では男爵も同様の症状が見られる。


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 自然農は楽しさと同じだけ、悩みも尽きないもの。それもまた楽しみとしてしまえるかどうかが、自分との向き合い方でもあり肝でもある。
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2008年05月28日

どなたですか

卯月二十四日 晴れのち曇り

 昼は汗がにじむ程の陽気かと思えば、午後深くには雲低く風が強まり、冷たい空気が流れ込んでくるような空となった。暑いやら寒いやら、天気の転がりやすい季節。

 さて暑い昼間の出来事。二年前とほぼ同じ日の、同じような場面に遭遇した。



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 種を播き播き、草を刈り刈り、手元に視線を集中している先に現われた、命のかたまり四つ。吉瀬では雉の卵に遭遇して親鳥との対面も果たしたが、この玉取の畑ではサイズがひと回り小さくなったピンポン玉ほどの卵。これはいったいどなたのかしら? この畑で見かける方といえば、雉か鳩かヒヨドリか雀、あとは烏と燕くらいか。はじめて見るデザインと大きさ、しかも木の上ではなく地面に巣がある。

 ざっとインターネットで調べた結果、卵の形で一番近いのがヒヨドリ。ヒヨドリって木の上に営巣するらしいのだが、あまりに雑草の中が気持ちよくて作ってしまったのだろうか。こちとらも二年前とは違って卵は食べないからさ、近いうちに移動してくれるといいんだけどな。


 …美味いのかな?
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2008年05月16日

苺の味

卯月十二日 晴れ

 畑に被写体が溢れはじめてきた。今日の晴天に撮りだめして、また生育を見守る。 今日はこれ。


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 甘さと酸っぱさ。散歩に寄られた地主さんにお一つ差し上げると、うーん、苺の味だなあ、とつぶやかれていた。


 昨年からの耕作された畑での育ちが芳しくなく、春先に庭木を燃やした灰を少し振り撒いてみた。脱穀精米した後の米糠と籾殻も振り撒いてみている。即効性は無いかもしれないが、少しずつ豊かになりますように。




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2008年04月22日

遅れるな

弥生十七日 晴れ時々曇り

 てんやわんやと種播きシーズンど真ん中。芽吹き、菜の花、麦の出穂。言葉よりも先に手足を動かさなくては。遅れるな。


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 いつみてもインゲン豆の発芽は力強い。
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2008年04月02日

楽しい

如月二十六日 晴れ

 昨日の荒れ狂うような暴風は止み、穏やかな春日和。筋肉疲労が溜まりながらも農作業が楽しい楽しい。もっと畑に雑草が増えてくれたらもっと楽しいだろうに。 ←普通のお百姓さんの口からは到底耳にすることがないだろう内容の呟きだね(笑)。


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ニンニク君、力強く茎を伸ばしてきた。



※昨日の記事は、全く根拠の無いエイプリールフール企画でした! ご了承くださいませ。
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2008年03月28日

春雷

如月二十一日 曇り時々雨

 いつのまにか春分が過ぎ、日に日に土の温度がぬくもりをみせ、三日に一日は雨が降る。播いた種が喜び勇んで眠りから覚め、全身を感度にして春の大攻勢を受け止めている。秋播きの麦や空豆、豌豆たちは冬に張り巡らせた根を屋台骨に、いよいよの陽射しをエサにして一日ごとに背を延ばしている。

 ジャガイモ、カブ、大根、小松菜、ほうれん草、レタス、山東菜、チンゲン菜、まだまだまだまだ播き足りない。人参、葱、ニラ、インゲン豆、キャベツ、キュウリ、ミョウガに菊芋、浮き足立つほどに種たちが出番を待っている。畝作りして、種播いて、芝の根っこをほじくり返して芋植えて、両手も両足も四本あっても足りそうにない。それがまた楽しい。

 今日も明日も続きそうな春の陽気がふと翳り、午後に冷たい風を運んできたと思っていたら、遠く春雷が聞こえてきた。よし、雨が来る。自然農では播種後に水をやらない。その代わりに草をかけて乾燥を防いだり雑草を生やしておいたりして湿気を保つ。種を播いた後は、その土に自然に残る水気を頼りに発芽してもらう。そのため、種播きした後にやってくる雨雲は、まさに天の助けとなる。

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 雨は冷たく、そして一刻ほどで去っていった。湿り気を含んだ土は柔らかく種播きにはむかないが、芝畑の土を崩すにはもってこいの柔らかさ。晴れて、雲って、雨が降り、いよいよ春が盛りに入る。
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2008年02月29日

萌し動く

睦月二十三日 晴れ

 太陽暦では閏年の2月29日でした。暖かな一日でした。なんとも穏やか、よしよし。

 当Blogで時折紹介する二十四節句とは別に、一年の巡りをさらに三分に細分化して暦を感じるものに「七十二候」がある。特に理由も無いが、延べ始めると一年に72回も取り上げなくてはならなくなるという恐怖が先に立って今まで意識的に避けてきた。やれやれ。
 2月29日ってなんか特別なのかしら、とカレンダーを見上げると、別段何も詳述はなく、代わりに七十二候の「草木萌動」とあった。「そうもくきざしうごく」と読み、陽気に誘われ草木が芽を吹き始める頃とある。いやはや、おっしゃる通り、付け足す言葉がまるでない。かくも暦は変わらず、かくも言葉は美しく。二十四節句とは異なり、古来唐土より伝来した言葉を次第に日本に風土に合わせて改良していったとのことにて、節句よりもきめこまかやかな趣を感じる暦とも言えるかもしれない。なにせ、あなどれません。

 草木に負けず陽気に誘われた小生は、いい加減ウンザリ気味の畝作りをひと休みして、(また)移植作業に逃げ込んだ。いよいよ最終的にお別れも近い吉瀬の畑から、玉葱、ウコン、ミョウガを救出して、おまけに知人からいただいた長葱も加えて、畑にザクザクと植えていく。玉葱は、本来の移植時期ではないが、止むを得ないお引越。長葱は、既に収穫期を迎えた成熟株であるが、大量にいただいたので保存を兼ねて定植。ウコン、ミョウガは、保存して適期に植えつけることにした。来援した友人兼見学者のお手伝いも幸いして、ほのぼの天気とともに作業を進めることができた。
 今日は芽吹きの陽気といえど、厳しい風がいつ戻るやもしれぬ季節。長葱の佇まいを少し心配して、物置小屋の掃除で出てきたタカキビの枯れ枝を風除けにこしらえた。草のまだ見えない畑の中の、ネギとタカキビのコントラストがなんとも微笑ましく。このひと手間、「愛情」なのか「思いつき」なのかはさておき、瑣末な情として伝わりますように。


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2008年02月21日

うねー

睦月十五日  晴れ  【雨水】(今年は2/19から)

 毎日、毎日、畝作り。午前中に風が強すぎる日には、昨年収穫して貯蔵しておいたジャガイモを取り出して、来週以降に予定している植え付けの準備に、芽欠きや日光浴(芽の緑化)を陽だまりで行う。準備するのはいいが、畝ができてなければ植えられない。

 畝、うね、ウネ。鍬、くわ、クワ。掘り、ほり、ホリ。この苦行を乗り越えれば、楽しい楽しい種播き、植え付け、栽培作業が待っているのだ。

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 はーーーー、やるしかねーーーー。


 日の伸びはじめた夕方、東の空に上りだした満月が疲れを癒してくれるのが、せめてもの救いかな。


【雨水】…陽気地上に発し、雪氷とけて雨水となれば也(暦便覧)
     雨水とは「雪散じて水と為る也」(「暦林問答集」)とあるように、
     今まで降った雪や氷が解けて水となり、雪が雨に変わって降るという
     意味である。この頃、雨水ぬるみ、草木の発芽を促し、萌芽のきざし
     が見えてくる。昔より、農耕の準備などは、この雨水を目安として始
     めるとされてきた。
     ※読み:ウスイ
     <参考:【室礼】和のこよみ
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2008年02月18日

顔を出す頃

睦月十二日 晴れ

 確定申告の手続きがスタートしたと、車のラジオから聞こえてきた。無視無視、と行きたいところを現実が引き戻す。ああ、残り一ヶ月。初めての申告、がんばろうっと♪


 この数日よりも風が穏やかになった今日、昔の畑に戻りひと作業。樹木類の移植の準備をしながら枯れ草の中を歩くと、ようやく今年のアイツに出くわした。どうしてだか春を待ちきれずに、毎年この手足が凍えるこの季節に顔をのぞかせる、初春の申し子、フキノトウ。しばしのあいだ移植を忘れ、ほくりと柔らかく摘み取り、ポケットに忍ばせる。吉瀬の畑の北側に元より自生していたもので、しばらくすると一面がフキに覆われる為、この冬に数株を引越しさせてもらっている。引越し先では根付くのに精一杯で今年は難しいかもしれないが、生命力が猛々しいフキには是非とも居座ってもらいたいものだ。


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 肝心の木の植え替えも、なんとか忘れずに車に乗せることができた。お茶の木、枇杷、紫陽花、葉山椒(山椒の雄株です)、枯死寸前の無花果(イチジク)など、二年の間に人知れず植えてきたものを色々と。今日は畑から根っこを掘り出すところまで。明日、農園の畑と、家の庭にそれぞれを植えてみる。
 
 樹木類の移えつけは、確定申告とフキノトウが顔を出す頃がよし。冬から春にかけて種類によってもまちまちでもあるが、種播きシーズンを迎える前にできる、楽しい作業のひとつである。


 ああ、また確定申告のこと思い出してしまった…。領収書領収書…。
posted by 学 at 22:40| Comment(4) | TrackBack(0) | 畑の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする